フリーランス介護士とは

フリーランス介護士としての働き方について取材してみました。

分介護
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今日はフリーランス介護士としてご活躍されているAさんにお話を聞かせて頂きました。

Aさん
Aさん

フリーランス介護士のAです!宜しくお願い致します。

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早速ですが、フリーランス介護士として働こうと思ったきっかけは何かありましたか?

Aさん
Aさん

病院勤めを看護師でしている時に、組織ではなく個人で、自分の看護師として実力が通用するか試みたくなりました。病院勤めをしながら派遣会社を通して施設や病院に単発のバイトをしたり、知り合いの紹介で施設に介護職として働いたりしていました。 そこで感じたのは、看護師の仕事より介護職の仕事の方が大変ということ。なのに、看護師よりも報酬が低いという現実を改めて実感しました。 看護師は医師の指示がないと医療行為は出来ません。なのでフリーランスといっても、派遣会社などを通した単発やシーズンごとに雇われ場所を変えるくらいしか働き方がありませんでした。 しかし、介護職は違うことに気がつきました。介護技術の提供は、介護保険外だったら自由に提供できる。 私は、どうせ自分の実力を試すなら、『介護職として知識や技術が評価されて稼げる方法』を開拓しようと考え、『医療も出来る介護職』としてフリーランスで働くことにしました。 今年の4月で丸5年になります。

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介護士がフリーランスとしての活動を始めるにあたって、何か必要な手続きや申請・資格・知識などはありますか?

Aさん
Aさん

フリーランスは言うまでもなく、個人で働きます。会社の看板で働かせてもらうのではなく、個人の信用で働きます。知識や技術、経験が多い方が良いのは言うまでもないでしょう。なので、フリーランス介護職で働くにあたりまずはいろいろな施設や在宅など、ある程度の経験があった方が個人で仕事をするにあたり応用がききます。そして、フリーランスで働くにあたり私が最も大切だと思うことは、自分のない知識や技術、経験が必要な案件は潔く断る勇気だと思います。いわば、自制心。介護の仕事は人の命に直結します。責任の大きな仕事です。弁えることは大切です。それが信用にも繋がると考えます。 フリーランス介護職として活動するにあたり、資格は特に問わないと思います。実際、無資格でフリーランス介護職として活躍している方々を何人も知っています。個人でフリーランス介護職として仕事をするにあたり重要なのは資格よりも、ありきたりですが誠実さだと思います。 申請については、フリーランスとしての働き方によって変わってきます。 フリーランスとして働くにあたり、様々な働き方が考えられます。
①正社員をしながら副業としてのフリーランスの働き方。
②フリーランスだけど、いろんな会社(派遣会社も含めて)に所属する働き方。
③フリーランスとして、個人、または個人事業主や法人など起業して自ら仕事を受注する働き方。
①の場合、まずは正社員の会社に申請することがベターでしょう。まだまだ副業禁止の会社もあり、トラブルの元になり兼ねません。また、収入によっては正社員の給料と合算して確定申告をする必要があります。
②の場合、それぞれ所属している会社で源泉徴収をされているか確認が必要です。これも必要なら、自分で確定申告をする必要があります。
③の場合はフリーランスを個人で行うか起業して行うかの違いになります。個人で行うよりも会社名義の方がケアマネさんなど紹介者からの信用が違います。また、起業して行う方が節税対策を行うことが出来ます。 私は、個人事業主としてフリーランス介護職を行い、正社員で働いていた病院は現在委託職員として、同じ報酬体系で仕事をさせて頂いています。

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お仕事の依頼はどの様に請けていますか?

Aさん
Aさん

フリーランス介護職として一番初めの仕事は、単発バイトで知り合ったケアマネさんからお仕事を頂きました。そこから、他のケアマネさんにご紹介頂いたり利用者様からの紹介があったりします。保険外サービスというのは、需要はありますが実施している介護事業所はまだまだ少ない現状です。臨機応変にサービスが提供できるフリーランス介護職は非常に重宝されます。フリーランス介護職において、ケアマネさんや地域包括のソーシャルワーカーさんとの連携はとても大切です。 しかし私は、いわゆる『足を使った営業』というのはした事がありません。チラシなどは刷ったことはありません。ただし、地域のケアマネさんやソーシャルワーカーのお食事会や勉強会や地域イベントはできる限り積極的に参加しています。いろんな情報収集もでき、顔を覚えて貰えるのにとても大きな機会になっています。 またsnsも積極的に活用しています。具体的には、 1.個人のHP
2.Facebookページ
3.Instagram
4.mixiコミュニティ
5.ジモティ
6.ココナラ
7.ランサーズ
8.公式LINEアカウント(紹介者様、利用者様との連絡手段用) を運営しています。 Twitterは○○(念の為伏せておきます)として、匿名で意見交換用にしか使用していません^_^
ご新規様からのご依頼割合は、ケアマネさんやソーシャルワーカーさんからの紹介が7〜8割、snsからが3〜2割といったところです。ソーシャルワーカーはジモティからの依頼が一番多いです。 フリーランス介護職としては特に何かに所属しているわけではありませんが、関西圏のフリーランス介護職コミュニティの運営をさせて頂いています。情報交換や場合によっては案件の代わりのお願いなど、孤立しがちなフリーランス介護職の横の繋がりの強化に努めています。

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受けたお仕事の報酬額はどの様に決めていますか?

Aさん
Aさん

報酬については、最初の1〜2年は完全に交渉制でしたが、3年目以降は2年間の相場経験をふまえてこちらから提示しています。 (基本料+サービス料+夜間深夜料金)×時間+交通費 という形を取っています。 基本料は一律1000円 サービス料は行うケアによって違います。 例えば、 清拭や入浴介助は500円 買い物介助同行は600円 などです。 今のところ5年間でサービス数は96項目あります。 新しい項目の依頼がありましたら、似たよった項目から新しく決めます。 夜間料金は17〜21時まで+200円 深夜料金は21〜翌8時まで+400円 頂いています。 宿泊が必要なご依頼の場合は、例外として時間ではなく1案件で報酬を決めさせて頂いています。 交通費は公共交通機関はその値段、車の場合は直線距離で1キロ(キロ未満切り捨て)100円で頂いています。

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フリーランスならではの大変だったこと、良かったことをそれぞれ教えて下さい。

Aさん
Aさん

大変だったことは、まずフリーランスをはじめた頃は、個人で仕事をして信用を得られるか不安でいっぱいでした。そのため、必要以上のサービスをしたり報酬もなあなあになってしまったこともありました。それがしっかりと出来てきたことで自信にも繋がったと思います。 あとは、税金の計算も慣れるまでは大変でした。自分がサラリーマンとして税金に無頓着で働いていたことを思い知らされました。 良かったことは沢山あります。 まず一番にあげられるのは、自分の可能性の選択肢が広がったことです。雇われなくても自分で稼いでいける自信を得たことは、フリーランスをやって一番得た大きなものだと思っています。 次にあげられるのは、やりがいです。病院で仕事をしていたら沢山いる看護師の1人でした。しかしフリーランスは、介護職の私ではなくAさんだから依頼して下さる利用者様。本当に嬉しいです。さらにフリーランスは自分が頑張っただけ報酬を頂けます。頑張っても頑張らなくても給料が同じサラリーマンとは違います。 最後に、会社だけでは出会えなかった沢山の人達との出会いです。フリーランスをしていなければ、こんなに私の名前を覚えて貰えることはなかったでしょう。私の自己実現欲求を満たして頂いています。

分介護
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なるほど、大変勉強になりました。これからは介護職であっても自分の力で稼いでいく力が問われるようになり、個人が選ばれるようになっていくのでは無いでしょうか?
Aさん、取材にご協力頂き誠にありがとうございました。

お仕事の依頼でソーシャルワーカーさんがジモティを使われている。

と言うのは目から鱗ですね。自分の活躍の場を広げる為に、様々な工夫と行動をされているんだと思いました。

正にこれからフリーランス介護士として独立を考えている方には貴重なお話が聞けたと思います。いきなり環境を変える事が恐い場合は、Aさんも仰っていたように副業として。とか、派遣会社などに所属する。など、様々な始め方があると思います。

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