仕事をする上で、「介護」に悩む事よりも「人間関係」に悩む事の方が多いのかも知れない。
介護に正解は無い。と、言われるけど、それは人間関係も同じ。
同じ職場の中で様々な価値観の人間がチームを組み動いている。
介護の現場はシフト制の為、そのチームは毎日のようにメンバーが変わる。
組み合わせにより、連携が取れなくなる事も多い。
些細な嫌がらせが起きたりもする。
施設と言う組織を管理する責任者はお客様のニーズに対して、チームの力を最大限に発揮させ、顧客満足度を高めて行く。
ココだけを考えると、人間関係を良好な状態に保つ事が如何に大切な事か?は簡単に想像出来る事だ。
だが、職場の人間関係に積極的に関わりに行く責任者は殆どいない。
もちろん施設の規模やサービスの内容や、責任者の考え方として、しっかり対応しているケースもある。
ただ、職場の人間関係に関わる事を好まない責任者は多い。
例えば認知症状が強く、日常生活に支障が出始めたお客様に対して、様々な打ち手を考える。
トライ&エラーを何度も繰り返し、より正解に近い物を探し続ける。
これは、実被害が見えやすく、お客様も職員も困っている事が明確な為、対応(正解)が分かり易いのだが、人間関係においては様々な言い分がある中で、施設の責任者が舵取りをし辛い背景がある。
下手に関わりに行って、余計にややこしくする事も多々ある。責任感だけで首を突っ込むことだけが正解ではない。
ただ、施設で働く職員はそういう責任者の立ち振る舞いを見ている。
結果として、施設全体の雰囲気が事勿れ主義になろうものなら、施設内の環境面に露骨に出てくる。
施設見学で見えてくる事は、施設内の人間関係である。